オルソケラトロジーOrthokeratology
オルソケラトロジーとは
オルソケラトロジーは、高酸素透過性ハードコンタクトレンズを用いて、角膜形状を変化させ近視を軽減、矯正する方法です。
オルソケラトロジー(Ortho-Keratology)は、「整った(Ortho)」「角膜(Kerato)」「学問(logy)」という意味があり、1960年代頃から米国で研究されはじめた治療法です。
レンズのデザイン改良、素材の開発がすすめられ1997年頃から急速に普及し、すでに100万人以上がこの治療を受けている、安全性の高い治療法です。
日本には2000年に導入され、画期的な近視矯正法として全国で行われています。
夜寝るときにレンズを装用し、朝起きて外すだけで角膜の形状が変化し、視力が一定期間回復します。
夜寝ている間にコンタクトレンズを付けると、就寝中に角膜の形が矯正されます。
朝起きてレンズを外すと、一定期間、視力が回復した状態が続くので、快適な裸眼生活を送ることができます。
特に角膜が柔らかい若年層の方に効果があります。
個人差がありますが、数時間のテストレンズ装用で1.0以上となることもまれではありません。
また、3ヶ月~半年くらいで安定期に入り、隔日装用で良好な結果を得られる方もいらっしゃいます。
近視進行の抑制効果の報告があります。
近年、世界的に近視人口が増加し、大きな社会問題となっています。
小児における近視の有病率はここ数十年で増加しておりますが、日本においても同様であり、特に児童・青少年の近視は半数を超えています。
これに対し、オルソケラトロジーレンズの装用により近視進行が抑制されるということが報告されています。
マイオピンとの併用で、より近視抑制に効果があるというデータも発表されております。
使用方法は簡単です
「夜寝るときに」
コンタクトレンズをつけるようにオルソケラトロジーの特殊コンタクトレンズを装着し、そのまま普段どおりお休みください。
「朝起きたら」
レンズをはずします。視力が一時的に回復し、日中は裸眼で生活が可能です。
オルソケラトロジー
の安全性
オルソケラトロジーは、アメリカで1960年代頃から研究・施術され、現在、 世界各国でその安全性と効果が認められ、実施されております。
レーシック等の外科的手術と異なり、レンズの装用を中止すれば、角膜の形状は元に戻りますので、安心してお使いいただけます。また、日中装用のコンタクトレンズとくらべても、夜間の装用なので、ほこり等が目に入ったりせず、レンズを紛失する心配も減るなど、安全・快適にお使いいただくことが出来、リスクは一般のコンタクトレンズと同等またはそれ以下となります。
※当院は、日本眼科学会オルソケラトロジー講習会ならびに、株式会社アルファコーポレーション、株式会社ユニバーサルビュー、株式会社テクノピアの講習会を受講し、認定を受けております。
2017年12月、日本コンタクトレンズ学会よりオルソケラトロジーのガイドライン(第2版)が発表されました。
当院で扱っている
オルソケラトロジー用レンズ
こんな方におすすめです
メガネやコンタクトレンズが
煩わしい方へ
職業上メガネの使用が困難であり、「時間がたつとゴロゴロする」「夕方になると充血しがち」等、コンタクトレンズの不快感から解放されたい方へ。
裸眼でスポーツを
楽しみたい方へ
野球・サッカー等のスポーツや、水泳・サーフィン・スキューバーダイビング等の水中のスポーツをされる方へ、裸眼で安全にスポーツを楽しめます。
外科的手術のレーシック等に
抵抗がある方へ
「手術なのでやはりこわい」 という方へ。オルソケラトロジーなら、レンズの装用を中止すれば角膜は元の状態に戻りますので安心です。
近視進行抑制効果の
報告があります
眼軸(眼球の奥行き)が伸びることによって生じる近視は元に戻すことが不可能です。
オルソケラトロジーを継続すると、近視の進行が抑制された報告が増えています。
現在日本でも6才~12才の治験が行われ、最も信頼性が高い近視進行抑制法であると認知されるようになりました。
取り扱いは
簡単!
レンズの取り扱いは一般のハードコンタクトレンズと同様です。
また、夜間装用なので、日中装用のようにホコリやゴミなどが目に入ることもなく目への負担やレンズを破損・紛失するリスクも少なくなります。
治療の流れ
STEP1 (初回)
*予約不要*
専門医によるオルソケラトロジー治療の適性検査。
●診察・検査の所要時間は1時間ほど、初診検査費は3,000円程度です。
散瞳薬を用いた眼底検査も行いますので、お車での来院はお控えください。
●今現在ハードコンタクトレンズを使用されている方は、角膜形状を元来の状態に戻すため、1ヶ月使用を中止していただく必要があります。
オルソケラトロジー治療が可能と診断された方に、個々に合ったテストレンズを選定します。
●次回の体験予約をしていただく際に、管理費として11,000円(税込)がかかります。
●適性検査の受付は月~金曜日は診療終了の60分前までです。
STEP2 (2回目)
*予約制*
まずは、1週間体験をお試しください。
スタッフより、レンズ装用・ケア方法等に関するレクチャーを行います
。
検査・診察含め、所要時間は1時間ほどです。
●レンズ貸し出し保証金として、44,000円(税込)をお預かりします。
STEP3 (1週間後)
*予約制*
治療を希望される場合は、諸手続を行い、治療開始となります。
治療効果が見られない場合や試用を中止される場合は、試用レンズを回収し、お預かりしたレンズ保証金を返金いたします。
オルソケラトロジーの
治療費用
●検査後適性と判断された後は、予約をとっていただき体験を行います。体験期間は1〜2週間で、管理費として11,000円(税込)がかかります。その際レンズ保証金として別途44,000円(税込)をお預かりいたします。
●装用を開始されない場合:上記でお預かりしたレンズ保証金44,000円(税込)は全額返金いたします。
治療開始後の費用は、自由診療のため全額自己負担となります。(保険対象外)
初年度:165,000円(両眼・税込)
110,000円(片眼・税込)
次年度:12,000円(先払・税込)
レンズの更新料(2年毎・必要時):1枚 44,000円(税込)
※費用には、レンズの貸出料、スターターキット、年間治療費が含まれています。
※治療開始日にケア用品3ヶ月分の料金がかかります。
下記のクレジットカードも対応しております。
オルソケラトロジーは医療費控除の対象となります。
10万円を越した費用は補助が得られます。詳しくは国税庁による回答ページをご覧下さい。
オルソケラトロジーレンズは、構造が複雑なため汚れが付きやすく、通常のハードコンタクトレンズよりも早めの交換を必要としますので2年毎の交換が推奨されております。
その際のレンズ再貸し出し費用は、片眼44,000円(税込)となります。
詳細につきましては、クリニックまでお問い合わせください。
よくあるご質問
Q1.すぐに視力は回復しますか?
年齢や近視の度合い等個人差によりますが、適応範囲の方では、ほとんどの方が1週間前後で十分な視力を得られます。
Q2.レンズの扱いは難しくないですか?
多少注意を要しますが、基本的な扱いは通常のハードコンタクトレンズと変わりません。
Q3.レンズの装用は痛くないですか?
通常のコンタクトレンズ同様、レンズに慣れるまでは装用感が気になることがあります。痛みや違和感が続く場合は、ご相談ください。
Q4.オルソケラトロジー治療はどんな人に向いていますか?
スポーツをされている方、コンタクトレンズや眼鏡の装用が煩わしい方、職業上、または、資格取得のために裸眼視力が必要な方に適しています。
Q5.オルソケラトロジー治療に向かない人はどんな人ですか?
強度の近視・乱視の方や、他の眼疾患のある方には適応出来ない場合がございます。いずれも適性検査の結果をもとに担当医師が判断いたします。
Q6.オルソケラトロジー治療の合併症や問題点はありますか?
角膜上皮障害、アレルギー性結膜炎が生じる場合があります。ハロー・グレア、視力の日内変動、コントラスト感度低下が生じる場合もありますので極度に神経質な方はおすすめしません。また、中止後に不正乱視が生じる場合があります。
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